| 2009/06/25(Thu) 15:28:15 編集(投稿者) 2009/06/24(Wed) 19:07:08 編集(投稿者)
MT_さん、こんにちは いつもお世話になります。 感謝しています。
> 管理者のお気持ちはわかりますが、業務(公務)上の執行結果に対して責任を >問われない行政が、民法に口出しすることはすべきではないと思います。
もちろん、そのご意見は尊重したいと思いますし、否定する理由は何もありません。 まして以下に記載されているように、施主に対して民法の条文を施主にお渡しされているのであれば100点満点ではないでしょうか。 素晴らしいことと思います。
私は設計の最中に民法に触れる部分が出てくると施主に民法の説明を行い、設計に加味しています。 それでも、「隣接地にくっつけてくれと」依頼があれば、隣接者の承諾を取るか工事中止の申し立てがあるリスクを受け入れるように申し上げています。 その他の条文も似たり寄ったりです。
文書で設計に入る前に民法の条文を提示することは良いことですね。 私も参考にさせて頂き、今後実行していきたいと思います。 ただ、確認後ではなく設計に入る前に提示したいと思います。 > とことん責任を持って付き合ってくれるなら別ですが・・・・そんな行政はないし、 >あったらおかしい。公平でなくなる。
公共機関に公平性を必要とはあまり感じませんし、望むことは難しいと思います。 建築基準法の施行に当たり、20年ほど前に北九州市の一人の建築主事(当時3人の主事が居ました)に言われました「私が建築基準法です」と・・・建築基準法の解釈は主事に委ねられていると言うことのようです。 発言の発端は、「前回の確認申請の時、別の地区の主事は確認をおろしてくださいましたが、何故いけないのですか?同じ北九州市内で解釈の違いはおかしいのではないか?」との問いに対する返事でした。 ま!それだけ真剣に取り組んでいると言うことだったのでしょう。 その後は北九州市の各主事や担当者が定期的に会合を行い法解釈の統一を行っていると聞いたことがあります。 建築基準法はさておき、設計士が無知であるが故に民法上500離さなければならないのに300で設計し施工中に隣接者から工事差し止めの申し立てをされる悲劇が少しでも無くなればと願っているだけです。 国民が「他人の土地に無断で(悪意を持って)確認申請を出し通知書を貰えば、新築工事をしても建築指導課は全く法令違反としての取り締まりはなされません。その為、北九州市の実家から離れ東京に30年も住んで、一度も親から受け継いだ土地の管理をしていなかったら、土地所有権の時効が成立し他人のものになるんですよ」と言われ多くの人が「そうだ!そうだ!良いこと聞いた」と納得するでしょうか? もちろん土地の所有権は国から借りているようなものですから、管理もせず、土地の有効利用もしない地主が悪いのですが、少なくとも私のお客さんにはそのような悲劇が起こらないようにしたいと思っているだけです。 その他の条文についても同じです。 > 建築士とて同じ、民法まで設計責任を請負うことはやってはいけません。弁護士の業務範疇です。
その通りです。 建築士が弁護士法に基づく業務をすることは法令違反です。 私の文面で「処理してきました」と書いたことを、私が弁護士の業務をしていると誤解されたのかもしれませんが、弁護士に依頼して裁判を起こしたり、受けて立ったりします。 その際に弁護士から助言を求められてきますので、打ち合わせには常時参加させて貰っています。 それだけのことなのですが、言葉が足りなかったようですね。 > 私は昔から確認済証に以下の民法文面を添付し、該当のところに赤線を引いて >説明してきました。昔は文語体で読みにくかったのですが、数年前に現行法に改められて、 >今では読み易いですよ。コピペしてお使い下さい。何もアドバイスしないのは最も「悪」ですから。
素晴らしいことだと思います。 世の設計士の方々が貴方同様の姿勢で設計に臨んでおられたら、建築主は民法上のトラブルを回避されるでしょうし、無駄な出費や、とてつもないストレスを受けることもなく、楽しい住まい作りの後の楽しい生活を満喫できることと思います。 >よく目に着く234条は判ってても、他にも「やばっ!」と思うことや。 >「出来るんや!」ということも有りますよ。そんなに責任もってどうするの? >施主責任で全てやってもらってください。
それは、私個人のことであって、貴方からどうこう言われる筋合いではないし、「施主責任で全てやってもらってください」なんてことは絶対にあり得ませんね。 施主の苦痛は私の苦痛でもありますから、共に苦痛を共存して解決に当たってきました。 今後もそのように対応していきます。 貴方こそ私の業務の進め方に踏み込んで意見を言うのは行き過ぎではないですか? 貴方自身が貴方のやり方で頑張っておられればそれで良いではないですか、私は貴方の姿勢はよろしいと思っていますし、貴方にどうしろこうしろなどと意見を言うつもりもありません。
>そんなに責任もってどうするの?
別にどうもしませんけど・・・・施主に出来るだけ火の粉が降りかからないように配慮した業務の進め方をしているだけです。 強いて言うなら、自己満足の世界です。 人には物欲(お金も)が満たされると幸せを感じる人と、自分が関わった方の人の喜びを感じると幸せを感じる人が居るのです。 私は後者でありたいと思っていますし、そう言う業務の進め方をしています。
私は確認申請済み後に民法に抵触すると言うことを告知しても遅いと思っているので、設計の段階で施主の要望に併せて民法の説明しながら設計を進めています。 先に述べましたように、今後、設計にはいる段階で投稿いただいた内容をプリントしたもので提示したいと思います。
とりあえず、「異論はあるでしょうが」と前置きして、持論を申し上げただけですから、それほどエキサイトすることもなく貴方の持論を、展開されたらよいと思います。
とても参考になる資料有り難うございました。
以下の内容は是非とも参考にさせていただきます。 また多くの方に公開させてください。 いつも感謝いたしておりますので、今後とも宜しくお願いいたします。
> 【建築関連民法】
> "第209条 土地の所有者は、境界又はその付近において障壁又は建物を築造し > 又は修繕するため必要な範囲内で、隣地の使用を請求することができる。 > ただし、隣人の承諾がなければ、その住家に立ち入ることはできない。
> 2 前項の場合において、隣人が損害を受けたときは、 > その償金を請求することができる。"
> (解釈)建築工事の際、了承を得て、隣地を足場等の為、借用できる。 > "第210条 他の土地に囲まれて公道に通じない土地の所有者は、 > 公道に至るため、その土地を囲んでいる他の土地を通行することができる。
> 2 池沼、河川、水路若しくは海を通らなければ公道に至ることができないとき、 > 又は崖があって土地と公道とに著しい高低差があるときも、前項と同様とする。"
> (解釈)公道と物理上接しない土地の所有者は、他人地を通行のために使用できる。
> 第214条 土地の所有者は、隣地から水が自然に流れて来るのを妨げてはならない。
> (解釈)構造物の無い境界で、隣地から流入する自然水の浸入には文句は言えない。
> "第215条 水流が天災その他避けることのできない事変により低地において > 閉塞したときは、高地の所有者は、自己の費用で、水流の障害を除去するため > 必要な工事をすることができる。"
> (解釈)流水が隣接低地で詰まった場合は、高地の所有者は自費で対策出来る。
> "第218条 土地の所有者は、直接に雨水を隣地に注ぐ構造の屋根その他の > 工作物を設けてはならない。"
> (解釈)雨水が直接隣地に流入する屋根等を設けてはならない。
> "第220条 高地の所有者は、その高地が浸水した場合にこれを乾かすため、 > 又は自家用若しくは農工業用の余水を排出するため、公の水流又は下水道に > 至るまで、低地に水を通過させることができる。 > この場合においては、低地のために損害が最も少ない場所及び方法を > 選ばなければならない。"
> (解釈)排水が取れない場合、隣地に排水溝を設けることが出来る。
> "第225条 二棟の建物がその所有者を異にし、かつ、その間に空地があるときは、 > 各所有者は、他の所有者と共同の費用で、その境界に囲障を設けることができる。
> 2 当事者間に協議が調わないときは、前項の囲障は、板塀又は竹垣その他 > これらに類する材料のものであって、かつ、高さ2メートルのものでなければならない。" > (解釈)隣地に無許可で設置する「塀」は、板塀か竹垣とし、高さは2m以内とする。 > "第233条 隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹木の所有者に、 > その枝を切除させることができる。
> 2 隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、その根を切り取ることができる。"
> (解釈)隣地の草木の「枝」が越境した場合は、隣地所有者に切らせることができる。 > (解釈)隣地の草木の「根」が越境した場合は、自ら、勝手に切っても良い。
> "第234条 建物を築造するには、境界線から50センチメートル以上の距離を > 保たなければならない。
> 2 前項の規定に違反して建築をしようとする者があるときは、隣地の所有者は、 > その建築を中止させ、又は変更させることができる。 > ただし、建築に着手した時から1年を経過し、又はその建物が完成した後は、 > 損害賠償の請求のみをすることができる。"
> (解釈)建築物は、境界線から 50cm の有効空きをとること。(出窓含む、軒含まず)
> "第235条 境界線から1メートル未満の距離において他人の宅地を見通すことの > できる窓又は縁側(ベランダを含む。次項において同じ。)を設ける者は、 > 目隠しを付けなければならない。
> 2 前項の距離は、窓又は縁側の最も隣地に近い点から垂直線によって境界線に > 至るまでを測定して算出する。"
> (解釈)建築物の2階等の窓は、境界線から 1m の有効空きをとること。取れない場合は、目隠しを設置すること。
> 第236条 前2条の規定と異なる慣習があるときは、その慣習に従う。
> (解釈)234・235条は、周辺の習慣によるものを優先する。
> "第237条 井戸、用水だめ、下水だめ又は肥料だめを掘るには境界線から > 2メートル以上、池、穴蔵又はし尿だめを掘るには境界線から1メートル以上の > 距離を保たなければならない。
> 2 導水管を埋め、又は溝若しくは堀を掘るには、境界線からその深さの2分の1以上 > の距離を保たなければならない。ただし、1メートルを超えることを要しない。"
> (解釈)井戸などの溜まりは、境界より2m以上離すこと。
> 配水管・排水溝は、その埋設深さの半分の距離だけ、境界から離すこと。(但し、1mを限度とする)
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