wf2bm05について、作者のコメントです。

(この文章は圧縮ファイルの中にも入っていますので解凍後お読み下さい。)

wf2bm : Windows Font → TeX 用 Font 変換ユーティリティ (Ver. 0.5) Kousuke Yoshizawa (Nifty:PAF02413) Copyright (C) Kousuke Yoshizawa 1993 1993/10/03

====== ●目的 ======

TrueTypeに代表されるWindows 3.1上の漢字フォントを、TeX用の漢字フォント として流用したい・・・というのは、誰でも考える事でしょう。

もちろん、Windows上で動く漢字対応のTeXデバイス・ドライバがあればベスト なのですが、残念ながら、そのようなツールはまだ開発中のようです。

そこで、Windows上の漢字フォントをdviout/dviprtで使える以下の形式のフォ ントに変換するツールをデッチ上げてみました。それがコレです。

 ◎JISベタ・ビットマップ・フォント

 ◎書体倶楽部形式ベクトル・フォント

なにしろ、生まれてはじめて作ったWindowsのプログラムなので、出来はイマイ チですが、まあ、使えると思います。(^_^;)

============== ●ロードマップ ==============

 ☆1 あなたの環境が、下の「●動作条件」で説明する条件を満たしているか   確認してください。

 ☆2 下の「●二種類のフォントの選択について」を読んで、変換するフォン   トのタイプを決めてください。

 ☆3 下の「●インストール」で説明する手順で、インストールしてください。

 ☆4 次の各ファイルの説明にしたがって、フォントを変換してください。

  ・bmp.doc : JISベタ・ビットマップ・フォント

  ・vfn.doc : 書体倶楽部形式ベクトル・フォント

========== ●動作条件 ==========

 ◎日本語TeXが動作していること。(あたりまえ)

 ◎Windows 3.1がインストールされていること。

  当然、Windows上の漢字フォントもあること。

  Windowsはエンハンスド・モードで動作していること。(スタンダード・モ   ードでも動作すると思いますが、途中でメモリ不足に陥る可能性がありま   す。)

  640×480 ドット以上の解像度があること。(ウィンドゥ・サイズのデフォ   ルトがこの解像度になっています。)

  640×400 ドットでも、端が欠けますが何とか実行可能だと思います。なる   べく小さなフォント(例えば 12 ドット・フォント)を使う設定にして試し   てみてください。

 ◎dviout/dviprt が、ユーティリティ類も含めてインストールされているこ   と。

  この説明では、Ver.2.39.1を使うことを前提とします。ただし、Ver.2.39、   Ver.2.39.1あたりのものには少々バグがあるようなので、動作がおかしか   ったら、できるだけ新しいバーションで再度試してみてください。

  なお、Ver.2.39以降のバージョンのdviout/dviprtは、それ以前のバージョ   ンに比べて大幅な機能アップ&仕様変更がはかられており、旧版のdviout/   dviprtには、ここでの説明はまったく当てはまらなくなってしまっている   事に留意してください。

==================== ●二種類のフォントの選択について ====================

以下の説明を読んで、どちらのフォントを作成するか選択してください。

フォントの品位には、ほとんど差はありません。

----------------------- ★JISベタ・ビットマップ・フォント ------------------------

ドット数の固定されたフォントです。

必要なドット数のフォントを個別に持つ必要があるので、ディスクを大量に消 費します。何をどのように変換するのかにも依存しますが、数十MByte必要です。

例えば、360DPIのプリンタ用に、LaTeXで標準的に使われる全ての明朝とゴシッ クの漢字フォントを作成したところ、合わせて30MByte強となりました。これに 加えて、一時的な作業領域が16MByte程度必要です。

その反面、必要なサイズのフォントがすぐに得られるので、高速です。

また、Windows上のすべてのタイプ漢字フォントがJISベタ・ビットマップ・フ ォントに変換可能なはずです。したがって、TrueTypeフォントだけではなく、 WIFEのフォントや、固定ドット・フォント(!)でもOKです。

-------------------------- ★書体倶楽部形式ベクトル・フォント ---------------------------

文字の輪郭線のデータを数値として保持し、必要に応じて任意のドット数のフ ォントを計算して作り出すタイプのフォントです。

ディスクの必要量は、一書体あたり3MByte前後、明朝とゴシック合わせて 6MByte前後で済みます。

しかし、フォントをいちいち計算して生成するために、低速です。

変換可能なのは、TrueType漢字フォントだけです。

それ以外のタイプ漢字フォントは、(それがAPIレベルでTrueTypeとコンパチビ リティのある場合を除いて)変換不能です。

============== ●インストール ==============

まずwf2bm.exeを適当なディレクトリに置いてください。変換手順の説明にある 「フォント置き場」のディレクトリに置くのがよいでしょう。

次に、プログラム・マネージャーでアイコンとして登録してください。

ファイル・マネージャーからのトラッグ&ドロップでアイコンを登録した方は、 プログラム・マネージャーのメニューの「アイコン」で、実行時のディレクト リーが意図した場所になっているか確認してください。

  ※起動は、ファイル・マネージャー経由でも可能です。

なお、以下のファイルはソース・プログラムですから、不要な場合は削除して かまいません。

MAKEFILE WF2BM.CPP BMPFONT.CPP VFNFONT.CPP VFNFILE.CPP WF2BM.DEF WF2BM.H WF2BM.RC WF2BM.ICO

======== ●その他 ========

あなたが作成したフォントは、もとのフォントの著作権上の制限に留意して、 使用するようにしてください。

このツールは、ごく短時間でデッチあげたものなので、欧文フォントとのバラ ンス等で不満があるかもしれません。いや、きっとあるでしょう。そのへんは、 ご容赦ください。

このプログラムは、Borland-C++ 3.1 (DOS/V版)によってコンパイルされていま す。詳細は、プログラム・リストを参照してください。

===================== ●著作権、使用条件、転載等について ====================

このソフトウェアの著作権は、私、吉澤康介が保持しています。

このソフトウェアは、いわゆるフリーソフトウェアです。

このソフトウェアを個人的に使用する場合は、特に制限はありません。

このソフトウェアを参照、利用、または改変等をしたソフトウェアをフリーソ フトウェアとして公開する場合は、私の著作権を制限せず、かつ、参照、利用、 改変等の内容が明記されている限り(簡単で結構です)、自由に行っていただい てかまいません。

他ネットへの転載、第三者への個人的な配布については、配布内容に改変を加 えない限り、自由に行なっていただいてかまいません。事前に私の承諾を得る 必要もありません。

ただし、このソフトウェア、もしくは、このソフトウェアを参照、利用、また は改変等をしたソフトウェアを、販売する場合、他の物品の販売に伴って配布 する場合、商業誌等に添付する場合、または、業として配布する場合、その他 金銭上の利益を得ることを目的に利用する場合は、事前に私の承諾を必要とす ると共に、場合によっては一定の対価を要求します。

======== ●無保証 ========

私は、このソフトウェアによって生じた損害について、一切責任をとりません。 各人の判断とリスク負担のもとに使用してください。

====== ●履歴 ======

 ◎Ver. 0.1 1993/09/09

  最初のバージョン。

 ◎Ver. 0.2 1993/09/12

  large mode → small modelに変更。   リンク時のDEFファイルの定義を変更。   ビットマップの未使用ビットがゴミになる点を修正。   ディレクトリとファイル名を別々に指定するように修正。   変換中断で、PeekMessageの受け取るメッセージの範囲を修正。   砂時計カーソルは廃止。   ドキュメントの手直し。   その他、細部の変更。

 ◎Ver. 0.3 1993/09/17

  全フォント変換を、WinMain()のメッセージメループで駆動するように変更。   これにより、マウスカーソルに対して無反応になってしまう現象が解消。   その他、細部の変更。

 ◎Ver. 0.4 1993/09/25

  全面改定。   書体倶楽部形式のフォント生成機能追加。

 ◎Ver. 0.5 1993/10/03

  TrueTypeのデータを取り出す際には、weightは意味を持たないようなので、そのように変更。ファント一覧の作成におけるCALLBACK関数の使用方法にけっこう大きなバグがいて、あるはずのフォントが表示されなかった点を修正。 TrueTypeデータの補間方法を確定。隠しメニューを変更の上、これに言及。640x480 ドット画面でも、メニューが表示可能なように調整。アイコンを作成。Precision のデフォルト値を 200 から 400 に変更。その他、全体的なソースの見直し。

※説明中で用いられている商品名等は、一般に、各社の登録商標です。